遅発性ジスキネジアに有効の可能性があるマンガンとは?
別の記事で、
リチャード・カニン医師が、
遅発性ジスキネジアの治療に「マンガン」を使用した事を
シェアしました。
ところで、
マンガンという栄養素が、
どのようなものなのか気になるところですよね。
そこで、
「オーソモレキュラー医学入門」という本の中で、
マンガンについて詳しく解説されているので、
シェアしたいと思います。
体には10~20mgのマンガンが含まれている。
約45%は食事から吸収される。
健康な人では一日約4mgが排出され、
平均的な食事には一日2~9mgが含まれている。
マンガンは骨、筋肉、皮膚に蓄えられている。
血中では鉄の輸送タンパクのトランスフェリンに結合している。
食事の供給源として最適なのは、ナッツ、種子、全粒穀物である。
熱帯産の果物(新鮮な果物やドライフルーツ)や
茶もマンガンの供給源である。
土壌侵食、溶脱、収穫過剰によって土壌中の含有量が減少する。
作物が一見健康そうに見えても、マンガンが十分に含まれているかどうかの保証にはならない。
植物が成長するのは、人間の栄養必要量を満たすことが目的ではないということは当然である。
マンガン欠乏は成長不全、骨異常、炭水化物代謝における糖尿病様の変調、ひきつけや痙攣(けいれん)の起こりやすさと関連している。
癲癇(てんかん)の子供の約三分の一では血中マンガン濃度が低い。
マンガンを加えるとその排出量はさらに増えることを研究者は発見した。
ジマン滴剤(10%の硫酸亜鉛と0.5%の塩化マンガン)を使うと、
統合失調症の治療に非常に有効であることが示されている。
重金属(水銀、銅、カドミウム、鉛など)の過剰は皆、
脳の異常を引き起こす。
恐らく老化はアルミを含むこれらいくつかの
金属に対する毒物反応である。
精神安定剤(トランキライザー) により引き起こされたマンガン欠乏は、
遅発性ジスキネジア(抗精神病薬の副作用としてしばしば出現する反復的不随意運動)の原因となる。
主治医がマンガン投与で改善することを知らない限り、
多くの患者にとってこれは不可逆的な症状ということになる。
ある研究において遅発性ジスキネジアを伴う
統合失調症患者十五人に対して一日20~60mgのマンガンを使用したところ、
七人が完全に回復し、
全く反応しなかったのは一人だけだった。
大半は数日以内に反応した。
ナイアシン(ビタミンB3)の併用が必要な者もいた。
一般にビタミン療法をすることにより
遅発性ジスキネジアはほとんど消失する。
万一出現することがあっても、
マンガンのサプリによって簡単に治療できるだろう。
(1)マンガンの摂取
マンガンは一日300mgまで用いても比較的安全である。
多くの場合、一日100mg以下の用量で十分である。
時々、マンガンによって血圧が上がったり
緊張性頭痛が起こることがある。
こうした症状が見られたときには
マンガンは中止すべきである。
引用元:エイブラハム・ホッファー アンドリュー・W・ソウル 「オーソモレキュラー医学入門」 論創社 201~202ページ
ちょっと衝撃的な内容ですが、
遅発性ジスキネジアに試してみる価値はあると思います。
私も現在、実践中なので、
別の記事で後日結果を報告したいと思います。