マンガンによる遅発性ジスキネジアの治療例
私が参考にしている、
遅発性ジスキネジアの栄養療法の中に、
遅発性ジスキネジアの治療を行っていました。
ブログで書いているので、
記述のある2つの記事のリンクを
シェアしておきたいと思います。
また、2019年10月に、
ついに「オーソモレキュラー医学入門」の本が、
日本でも発売になって、
この本にも掲載されています。
この「オーソモレキュラー医学入門」より、
引用して、シェアしますので、参考にしてみて下さい。
遅発性ジスキネジアの治療で初めて大きな成果をあげたのは、
リチャード・クニン医学博士だった。
彼は「この症状は、精神安定剤によって引き起こされるマンガン欠乏が原因の可能性がある」と結論付けた。
精神安定剤は分子構造的には錯体なので、
マンガンとキレート結合し、
そのマンガンを抱えたままで体外に排出されてしまう事態も起こりうるのだ。
マンガンは必須の微量元素であるが、
食物では麩(ふすま)や糠(ぬか)に最も豊富に含まれているため、
現代の食事では他のミネラル同様、
不足しがちである。
マンガンの含有量の少ない食事と精神安定剤による治療の組み合わせが
遅発性ジスキネジア症例の原因として、
大半を占めているかもしれない。
筋肉の異常運動を防ぐ脳内の錐体外路は
クニン医師は試しにマンガン濃度を回復させてみようと考えた。
ある若い男性がエナント酸フルフェナジン(統合失調症などの慢性精神病の治療に用いる精神病薬で商品名「プロリキシン」)による
遅発性ジスキネジアを発症していた。
仮面様顔貌、パーキンソン病様の姿勢と歩行、
四肢の重度の震顫(しんせん)と筋固縮といった症状が見られた。
クニン医師は彼にマンガンキレート10mgを
一日三回投与し始めた。
たった一日で、震顫と筋固縮がはるかに改善した。
二日後にはジスキネジアがすっかり軽快し、
再発することはなかった。
さらにクニン医師は、
マンガンで治療した十五人の患者についても結果を報告した。
そのうち10人にはビタミンB3も与えられた。
四人が劇的に、ほとんど一瞬で治ってしまった。
九人は二~五日以内に明らかな改善を示した。
一人はマンガン投与に反応しなかったが、
ナイアシンアミドを加えると劇的に改善した。
ナイアシンを与えられた九人のうち八人で、
気分や思考の明晰さに改善が見られた。
マンガンとビタミンB3を組み合わせた投与により、
遅発性ジスキネジアをわずらう患者十五人のうち
十四人(93%)が改善した。
一般に治療も回復も不可能だと見なされている病気としては、
これは驚くべき治療成果である。
精神安定剤によって体からマンガンが排出されてしまうということは、
他の必須ミネラルも除去されるのではないか、
という暗い予想にもつながる。
薬剤による多くの副作用のうち、
いくつかは亜鉛、銅、クロムなどの欠乏が引き起こされたのかもしれない。
精神安定剤で治療する前と後で、
血中および毛髪中のミネラル分析をすることが必要だろう。
こうした検査に無頓着ならば、
治療も回復も不可能だと見なされてきた
無数の症状が現れるのも当然のことだ。
マンガンの欠乏によって遅発性ジスキネジアが生じたということは、
他の神経筋疾患(神経と筋肉との関係、特に骨格筋の運動神経支配に異常を来した疾患)、
微量元素の欠乏という観点から研究するべきだということを示唆している。
引用元:エイブラハム・ホッファー アンドリュー・W・ソウル 「オーソモレキュラー医学入門」 論創社 306~308ページ
いかがでしたか?
あと、
これを読んで、マンガンってどんな栄養素?
って思ったと思いますので、
別の記事で、マンガンについて掲載しておきました。
そちらも是非チェックしてみて下さい。
私も、11/20にキレートマンガンのサプリが届いたので、
マンガンによる治療を実践中です。
後日、こちらの記事に追記か、
別の記事で検証結果は載せていきたいと考えています。